高校が、ただの人材流出装置にならないために。

こんばんは。
今日は『高校生meets地元~高校を人材流出装置にしないためにできること~』というシンポジウムに参加するため、はるばる?山形まで行ってきました。
最近、行動範囲が広がってますます出費が増えているので、往復夜行バスという強行軍・・・
今も帰りの夜行バスまで時間をつぶしているところです。
しかし、わざわざ来た価値はありました・・・!
地元への愛着はそれほどないものの、地方出身者として地方創生への興味は尽きないこの私。
特に年始に高校の同窓会があってからは、「地方の進学校って、その地域のために役立つ人材輩出ってできてないよね?」ともやもやを募らせておりました。
詳しくはこちら→地方の進学校の役割が悩ましい。。。
そんな折に、縁あってお誘いいただいた今回のシンポジウム。
海士町などの先進的な事例はあるものの、この問題について、興味のある人たちってどれだけいるの?と懐疑的な私の予想に反し、120名近くの方々が全国から集まる熱い会となりました。
とにかく思ったのは、高校が地域から隔離されている、ということ。
小学校や中学校では、比較的地域との接点や体験活動があるのに、高校になると途端に地域との接点が皆無になります。
特に、進学校は国公立への進学に向け、他のものは全てシャットアウト!という勢い(←主観)です。
自分の高校時代を思い返しても、本当にそうだったな、と思いました。
今日のシンポジウムでは、具体的に課題を洗い出し、一つの問いを立て、解決策を考えるところまでをグループでディスカッションしながら行いました。
私のグループでは、「誰が情報を持ち、どうやって地域の組織・人・機会をつなげばいいのか」という問いを立てて議論を進めました。
いくつか自分なりにポイントだと思うことを書いておくと
・外部にコーディネーターを立てるとしても、学校側に主担当が必要
 →生徒の現状や、どういった教育目標にするのかどうかは学校が考えて発信すべき
・一方で、コーディネートを先生がやるのは無理なので、外部にコーディネーターがいると良い
 →(私としては)地域にUターンしてきた若者が、事業を起こしたり雇われたりしつつ、これをやってもよい。若者が地域の担い手になるための一つのキャリアパスになり得る。
・先生、行政、地域の人がとにかくコミュニケーションをとる
 →ヒアリングやワークショップなど、出会いの場をデザインする
 →地域のイベントへの参加、インフォーマルな場(Ex.飲み会)も大事
・これらの取組みで言う地域とは小学校区レベルの小さなもの
 →高校は県立も多いが、広いと課題がぼやけるし、関係者も増えすぎる
 →その高校生が将来的に取り組むことは県レベルのことでも、足元の現状は知るべき
・小中学生までは「参加」、高校生からは「参画」
 →地域のイベントなども、高校生になったら「企画」側になり、大人と関わり、消費者から脱する
という感じです。
あと、上記の議論の流れではないのですが、事例紹介の中で卒業生を活用する、という例があり、これは非常に大事なことだな、と思いました。
触れ合う現役の高校生にも刺激になりますが、それ以上に卒業生が地域と接点を持ち続けられることが素晴らしいと思ったのです。
実際、私はこの仕事を始めてから何度も母校にアタックしていますが、全く接点のない高校でもそんな扱いはされないよ、というくらい雑な扱いをされます。
もちろん、私の力不足もあると思いますが、他の高校では講演の機会がいただけるだけに、残念な気持ちです。
これは憶測ですが、私のキャリアが、母校の王道のキャリアではない、ということもあるのだと思っています。
指定校推薦なんていう邪道な手段を使い、東京とかチャラチャラした土地の、私立大学なんて甘えた進路を選んだ私。←表現はおおげさかもしれませんが、実際に高3の後半はこういう扱いでした。
さらに地元に帰らず人材業界なんて得体の知れない業界に就職し、NPOなんていう夢見がちな団体に転職してしまったとなれば、生徒に悪影響を与えかねない。
私自身は母校のことを、そういう考え方をする高校だと思っています。
気付けば愚痴になってしまいましたが、そんな母校のことはさておき、今日の会は、そうした高校だけではない、高校は変わっていくという予感を高めてくれる会でした。
すでに動き出しているということは、私がNEWVERYという立場、もしくは何か新しい立場でやるべきことはない。
今日はそう思える日でもありました。
それは決して丸投げにしようということではなく、私の取組む高大接続の観点から、この先のことをもっと考えていきたい思った、ということです。
具体的に言うと、PBLやアクティブラーニングといった形で地域課題に取り組んできた高校生は、どのような軸で進学先を選ぶべきなのか、その受け皿となる大学はあるのか、ということです。
今日の会を経て、私自身は私にしかできないこととして、この課題に対する新しい提案をしていきたいな、と決意を新たにしたのでした。


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