就活に自信のない人は、就活のためにインターンをしてはいけない

今年は雨が続きますね。
そろそろ洗濯物をカラっと干したいなぁ、と天気予報をチェックする毎日です。

とは言え、夏はもう目の前。
今年も夢職人では3つのキャンプが予定されており、先週末にスタッフの事前打ち合わせ会に行ってきました。
キャンプを3つもやるのは去年からなのですが、打ち合わせに行って思ったのは「あれ、去年よりスタッフがちょっと少なくない・・・?」ということ。
特に、夏休み中で参加しやすいはずの大学生がほとんどいないのです。

聞くと、どうやら就活のインターンに取られてしまっている、とのこと。
就活が後ろ倒しになり、学生への早期アプローチの方法としてますます盛り上がる就活インターン。
大学生も不安なのか、とにかく何か参加しなきゃという感じで、3年生が全滅なだけでなく、1、2年生も取られてしまっているとのことでした。
ボランティアスタッフとしての申し込み自体も減っているそうで、大学生に支えられているNPOやサービス業(アルバイトとして)は、どこもじわじわ影響が来ているのではないか、という話をしていました。

この話をしていたときに側にいた高校生スタッフのセリフが秀逸で「みんな自信がないからそっちに行くんじゃないですか?」とのこと。
確かに、自分に自信がなくて不安だと、とりあえず就活インターンに行こう、と思うのかも、と思ってしまいます。

私も採用業界にいたので、色々な企業の方と話をしましたし、実際の企画に携わったこともありますが、就活インターンはあまり好きではありません。
本当に実務に携わることができて、仕事理解につながるものももちろんありますが、大半は学生の囲い込みであり、良い学生を他社より早く見つけてアプローチすることを目的としたものばかりだからです。
私が仕事をしていたときは、10月から12月に後ろ倒しになったタイミングまででしたが、そのときからこの傾向は強まり、今回の後ろ倒しでさらに拍車がかかっていると聞いています。

企業の採用活動には必要な施策だと思いますが、学生の立場で考えてみると、その囲い込みの中にインターンを通じて入るかどうかは、就活が上手く行くかどうかと全く関係ありません。
インターンをしなくても、プレエントリーや説明会の申込み、合同説明会など他のタイミングでもその囲い(その企業の母集団)の中に入れるからです。
早ければ早いほど評価されるなんてこともありません。

もし、自分が優秀で、この会社に内定をもらえたら入社するという意志が固まっていて、私を早く見つけてほしい!と思うなら、インターンに行って早めに内定をもらうのも良いでしょう。
外資系コンサルなどは募集人数も少ないので、のんびりしていると枠が埋まってしまいます。
ただ、ある程度の人数を採用するところは、インターン経由以外のルートにも枠を設けていますので、インターンで目をつけてもらえるくらい優秀なら、普通に受けても受かるかもしれません。

また、早くに内定をもらうということは、その時点で意思決定を迫られるということです。
厳密には、内定を受けて後で断る権利はありますが、内定者研修が始まり、同期とも人事とも仲良くなり、それでもこっそり他社を受けてそこに受かったらこっちを蹴る、ということが果たしてできるでしょうか。
それくらいのしたたかさか、本当にその会社に行きたいと思う気持ちがなければ、ただ早くもらえる内定に飛びついているだけとしか言えず、入社してから後悔するかもしれません。

さらに就活では「学生時代に一番頑張ったこと」を聞かれます。
就活インターンは1日~1週間程度(※実務系のちゃんとしたものを除く)が多い中で、それにいくつも参加したところで、何か語れることはあるでしょうか。
企業も、他社が学生の成長につながるような高いレベルのインターンをやっているケースは少ないと知っているので、その程度の経験を積み重ねたところで、おそらく評価はしてもらえないでしょう。
同じインターンでも実務系(特にメーカーやIT系で多い)で3週間くらいかかるインターンや、ベンチャー企業・NPOなどの就活に関係しない(純粋に自分たちの事業のために受け入れている)インターン、さらには部活やサークル活動などで、「学生時代に一番頑張ったこと」として成功も失敗も語れるような経験を積むことが、結果的には自分の成長にも、行きたい企業への内定にもつながるのでは、と思います。

もちろん、就活インターンが絶対にNGということは思いません。
ただ毎日、友達とカラオケに行ったり、飲んだりしているくらいなら、行った方が良いです。
しかし、全ての成長機会を差し置いてでも参加すべきものか、と言われれば、私はハッキリNO!と言いたいです。
この夏から就活にいそしんだ大学1年生が、4年後に苦労することのないことだけを祈ります。


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