「社会人経験が必要」の本質

こんばんは。
暖かくなったと思ったら寒くなったり、気温の変化が激しいですね。

さて、最近は演劇の卒業公演に向けて練習をしているのですが、本番に向けて色々と準備をしていると、芝居の世界の常識に戸惑うことが出てきます。
例えば分かりやすいのは、お金の使い方についてでしょうか。
事前にちゃんと予算を組んで優先順位をつけたりせず、とりあえず買ってみて、合計して、足りなければ諦めるとか、個人が負担する、といったことにいちいち戸惑ってしまいます。
それでも段取りなどは非常にスムーズのようで、普通はこうはいかない、とみんな言い合っています。

なぜ「普通はこうはいかない」ものが上手くいっているのかという話もよくするのですが、みんなは「社会人が多いから?」と言います。
この「社会人が多いから?」という部分。
それはそうかもしれないのですが、よく言われる「社会人経験」ってどういうことだろう。本当に社会人にならないとその要素は身に付けられないのかな?とふと思いました。

いま卒業公演に向けて準備をしている中で、社会人が多くてラクだなぁ、と思うのは、特に「段取り」の部分です。
いつまでにこれをやろう、いつにはこうしよう、という見通しを立てることに慣れています。
また、情報共有もスムーズです。
この日の練習はどこでやるとか、誰が来るとか、備品は何が揃っているとか、誰かがリストにして配り、共有化を図ります。
連絡事項があればレスポンスも早いし、誰かがこれをやらなきゃいけない、となると手を挙げる人がいます。

これらのベースにあるのは、「成果(ゴール)への意識」と「当事者意識」でしょうか。
本番の日程は決まっていて、そこではお金を取ってお客さんに見てもらうわけですから、一定のクオリティのものを提供しなければなりません。
そのためにやるべきことはやらなければならないし、使えるお金も時間も人員も限られています。
出すべき成果(ゴール)のために、役割を果たす、ということが、スムーズさを生んでいるように思います。

一方で、これらは社会人にならないと身に付けられないか、と言えば、そうでもありません。
成果を厳しく問われる環境で、少ない人数で(誰かがやってくれる、では回らない状況で)一つのことをやり遂げる経験を積んでいれば、身に付くようにも思います。
逆に社会人になっても見についていない人もいます。
「社会人経験」というと、社会人を「経験」だけしていればいいように聞こえてしまいますが、そうではないよな、ということを改めて思ったのでした。

そんなこんなで、卒業公演の公演情報はこちら。
これまで、生のお芝居を観たことがないとか、観ても劇団四季だけとか、そういう人には、ぜひこれをきっかけにお芝居に触れてもらいたいです。
特に教育業界にいると、生徒に「役者になりたい」とか「声優になりたい」という人もいると思いますが、今回出るワークショップの仲間も大半が今も役者や声優を目指しているか、過去に目指していた人ですので、そういう視点でも見てみると面白いかもしれません。
————————–
Theater SATURN(土曜・実践クラス)
『世間には見えぬ涙-チェーホフ短編集-』
(あらすじ)
夜中、男がもう少し楽しく語り合いたいと一緒に飲んでいた友人二人を自宅に誘う。妻も女中もどうやら歓迎ムードでは無いが・・・取りあえず、三人は見聞きした面白い話を語りはじめる・・・。可笑しくも悲しい、軽やかでいて深いチェーホフの世界をお楽しみください。

●日時
3月20日(日)18:00~19:30
3月21日(月・祝)13:00~14:30
※受付・開場は開演の30分前からです。

●料金(日時指定・自由席)
大人2,000円
学生1,500円(高校生以上)
ジュニア1,000円(小中学生)
※学生は要学生証

●劇場
新宿・シアターブラッツ
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-34-16 清水ビルB1
http://www.theater-brats.com/#!acsess/c139r
※アクセス※
東京メトロ丸ノ内線 新宿御苑前駅より徒歩3分
都営地下鉄新宿線 新宿三丁目駅より徒歩5分
JR新宿駅、西武新宿駅より徒歩15分

●予約方法
私宛に「20日か21日のどちらか/代表者の名前/枚数」をご連絡くださるか、こちらの申込みフォームよりお申し込みください。
ここから申し込む場合、日付に注意し、申込みフォームの質問欄には私の名前を入れておいてください!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください