なぜ、アイドルは大学へ行くのか

こんばんは。
あっという間にお正月休みが終わってしまいました。。。
NEWVERYは今日から仕事始めです。

さて、年末年始と言えば特番がたくさんあって、バラエティ番組を見る時間も増えるわけですが、そんな時期にふさわしく?「アイドルはなぜ大学に行くのか」について考えてみました。
実は、NEWVERYに入る前にいた会社は、芸能人のキャリア・大学進学などの支援(個別指導)も行っている会社でした。
名前は出せませんが、私が在籍していたときも実際にタレントやアイドルの方のAO入試の事前指導などが行われていました。(私は、法人向けの研修の担当だったので、来た方を部屋に通すくらいしか接点がありませんでしたが・・・)

そこでの経験を踏まえると、「アイドルはなぜ大学に行くのか」の結論としては「仕事の幅を広げるため」というのが大きかったように思います。
分かりやすく言えば、情報番組のキャスターやコメンテーターだったり、文章を書いたり、ちょっとお堅めの仕事が回ってくるようになる、というイメージでしょうか。
単純に、学んだことが何に役立つか明確に言えないけど糧になる、というレベルの話ではなく、セカンドキャリアが拓ける、と言ってしまった方が分かりやすいかもしれません。

以前、教育をテーマにしたバラエティ番組で、子どもをアイドルにしたいというママが出てきたのですが、アイドルにするって決めてるので歌やダンスのレッスンを重視していて、学校の勉強はやらせていない、という話をして大ブーイングを受けていました。
アイドルとして数年テレビに出る程度であれば、学校の勉強よりも歌やダンスのレッスンに時間を割いた方が、アイドルとして活躍できる可能性が高まるかもしれません。
しかし、アイドルとしてただ歌って踊るだけでは、おそらく一生食べていくことはできません。
芸能界に残るにしても、俳優・女優になったり、バラエティに出たり、様々な生き残り策を講じなければなりませんし、芸能界に残れなければ、何をして食べていくのか、行き先はピンキリです。
少なくとも、歌とダンスしかできない状態で、食べていくことは難しいと思います。(歌とダンスだけでも、教えるという選択肢があると言われるかもしれませんが、できるのと教えるのに必要な力は別ですし、接客業や営業的な要素も求められます)

今、日本の社会では、終身雇用が終わり、キャリアチェンジをしながら生きて行くことが求められるようになったと言われます。
しかし考えてみると、芸能界においては、すでに当たり前のように行われているのです。

もちろん、セカンドキャリアにつながるのは、大学進学だけとは限りません。
少し前にバラエティ番組で、趣味を持っていて、それで活動の幅を広げている芸人さんに対して、別の芸人さんがうらやましがる、というやり取りを見かけました。
食べ歩きが趣味でグルメ本を出しているとか、釣りが好きで釣り番組や釣り雑誌によく出ているとか、言われてみると色々と見かけます。
これらの仕事もファーストキャリアで何らか知名度が高まって初めて成立するものだと思いますが、そのファーストキャリアで忙しくなる前に(ただの趣味としてでも、狙ってでも)ある程度やっていないと時間が取れないはずで、ファーストキャリアが終わってからだと遅いんだろうな、と考えると、早いうちに自分はこうなるんだからそれ以外は捨てる、みたいなことってし過ぎない方がいいんだろうな、と思うのです。

ちなみにNEWVERYでは、若手漫画家の支援をしているわけですが、高卒から漫画家を目指そうという人や、大学を中退して漫画家を目指すことに注力したい、と言ってくる人にも、できるだけ大学に行った方が良い(中退を考えているなら辞めない方がいい)、と言っています。
実際にプロの漫画家の方も、漫画を書くために必要な素地(学びも、経験も、人脈も)になるという点で、そうアドバイスされますし、漫画家を諦めることになったときのセカンドキャリアも大きく変わってくるからです。
もちろんどんな大学でも進学しさえすればいいとは、高大接続に取り組む自分としては、言えませんが。。。

また余談ですが、ジャニーズ事務所が基本的にグループを組ませるのは、グループになることでそれぞれが差別化のために自分を相対的に見て強みを伸ばすなどし、結果的にピンでも存在感のあるアイドルに育てていくためである、という話を聞いたことがあります。
実際にどうか分かりませんが、確かに各グループの中に、バラエティ中心に出る人、ドラマなど俳優業中心の人、情報番組のキャスターなどと住み分けられていて、さもありなん、という感じです。
兄弟姉妹なども、家族の中で自分の役割を見つけてお互いを補い合うように育つので、性格的に似ない、という話もありますし、教育業界が芸能界に学ぶことって多いのかも、と思ってしまったのでした。


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