SMAP解散をあえて考える

こんばんは。
今日はSMAP解散のニュースで持ち切りですね。
午後にある大学に打ち合わせで伺ったのですが、行き交う大学生たちがその話題をしているのも聞こえてくるくらいでした。

さて、せっかく「なぜアイドルは大学に行くのか」ということを書いたばかりなので、あえてこのニュースを私なりに考えてみました。
私が少し驚いたのは、ジャニーズ事務所からの独立って成立するんだな、ということです。
中高生くらいのとき、ジャニーズ事務所は独立したらつぶされる、というのを噂で(本当に根拠のないウワサですが)聞いていたので、独立するとかはないものなのだと思っていたのです。
もちろん、過去に独立して芸能界にいる人も何名かいるのも知っていますが、昔は厳密じゃなかったのかな、と。

噂はともかく、実際ジャニーズ事務所くらい力のある事務所だと色々あるでしょうし、SMAPくらい一人一人が仕事を作っているグループだからこそできた決断のようにも思います。
以前、働き方について友人と話をしていたときに「何かあったとき、こんな会社辞めてやる!って言えるようにしていたいよね」という話をしたことを思い出しました。
今回、SMAPのメンバーにとってはお世話になった方の退社がその「何か」にあたったということですし、会社という意味ではジャニーズ事務所という事務所だけでなく、SMAPというグループもまた、縛られる必要のない、箱の一つだったのかもしれません。

一方できっかけとなる「何か」というのは、組織と、自分が人として大事にしているものとのせめぎ合いによって起こるように思います。

私が最初に転職したとき(自分の意志で転職したのは一度だけですが)は、会社の方針の転換によって、自分がやりがいに思っていた顧客への価値提供の方法ができなくなったことが一つのきっかけでした。
海外赴任している彼を支えるため、仕事を辞めてついていった友人もいます。
家業を継ぐため、最初は東京で就職したものの、辞めて地元に戻った友人もいます。
子育ての環境を考え、地方に移住・転職する友人もいます。
いずれも、自分にとって大事なものを考えた結果、所属する組織を出る、という決断をしました。

これらは正解のない価値観との兼ね合いですが、もっと根本的な課題が出てくることもあります。
話題の絶えない、データ改ざん、粉飾決算、セクハラ、パワハラ、過剰労働などなどです。
内部告発は難しいと言いますが、この告発のせいでこの会社がつぶれても大丈夫!と思えるくらいの実力があれば、こうした不正に迎合する必要はありません。(もちろん、自分は大丈夫でも、他の人たちのことを想うという側面は残りますが)

この会社まずいぞ、と思ったとき、真っ先にいなくなるのは、「こんな会社辞めてやる!」と言うことのできる優秀な人材だという話もよく聞きます。
そうすると残された人たちではますますどうにもできなくなり、組織は少しずつ沈んでいきます。
しかし「こんな会社辞めてやる!」と言えない自分であれば、沈んでいくのを分かっていてしがみつくしかないのです。

もちろん、世の中の「こんな会社辞めてやる!」の中には、「そんなことで?」と思ってしまうことも多々あります。
その組織のことも、自分自身のことも、相対的に見れないと、良し悪しは判断できません。
その判断力も含めて、実力の面でも、マインドの面でも「何かあったら、こんな会社辞めてやる!」とできるかどうか、キャリアを考える上で大事なんだろうな、と思いました。


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