就活を得意、不得意で考える

こんにちは。

あっという間に涼しくなり、冬の訪れを感じられるようになってきましたね。
書きかけの記事ばかりがたまり、なかなか更新できていませんでしたので、年内もうちょっと頑張ります。

そんな今日のブログは、出張のお伴にしていた小説のご紹介。
直木賞も受賞し、話題になっていた浅井リョウさんの『何者』がなかなか面白かったのです。

就職活動に臨む大学生たちの様子が描かれているのですが、お互いの関わり方や社会との距離の置き方、Twitterを使った自己表現など、いちいちリアルなのです。
この小説、おそらく多くの大人には共感してもらえないと思います。
しかし、就活業界に身を置いていた立場から見ても違和感がなく、これが今の多くの若者だよな、と実感させてくれる一冊でした。

本筋は、ぜひ読んでのお楽しみ、という所なのですが、本筋とは少し違う部分で私が一番心に残ったのは、ある登場人物の「俺って就活が得意なだけだった」というセリフ。
運動が得意とか、絵が得意とかと同じように就活が得意だっただけで、内定をもらえた先は何もない、逆に運動が不得意とか音楽が不得意みたいな感じで就活が苦手で、どんなに想っても内定がもらえない人もいる、と。

本当にそうだな、と思いました。
不平等かもしれませんが、社会なんてそんなものです。
苦手なフィールドで戦い続けるもよし、得意な、自分が評価してもらいやすい戦い方にするもよし、です。

就活とは少し違いますが、公務員は昇進試験を受けて昇進していくと聞き、そのための試験勉強をしていると聞いて、自分には無理だと思ったことがあります。
試験のために座って勉強するというのが苦手なのです。
とにかく働いて結果を出して、それで評価してもらえる方が、私は良いです。
でも、試験を受けて昇進していく、というプロセスの方が得意、という人もいると思います。
評価してもらいやすい戦い方を選ぶ、とは例えばそんなことです。

この小説、救いはありませんが、ミステリーとして読んでも面白いと思います。
秋の夜長にぜひ。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください