コーディネーター業務が属人化するのは、仕組み化に興味がないから

教育分野は「コーディネーター」と呼ばれる存在が増えてきたそうで、かく言う私も宮崎県のキャリア教育コーディネーターという肩書を持っているわけですが、就職支援コーディネーターとか地域コーディネーターとか色々あって誰を頼ればいいか分からない、と言われます。最近そんな学校関係のコーディネーター同士の連携を図ろうと動いているのですが、その中で出てきたのが「コーディネーター業務の属人化」について。このコーディネーターってどんな活動なんですか?と聞くと、人によって違うのよね、と言われるのです。

今回で言うコーディネーターは、例えば学校の先生から授業でこういう人(もしくは事業者や団体)に協力してほしい、と依頼を受けて調整する役目。その依頼先は基本的に自らの人脈の中から辿ることになります。
もちろん、前任者がいれば前任者のときに依頼していた人にお願いすることもできますが、その人だったから協力してくれていた、みたいなことも少なくありません。
人脈が乏しい場合、地域の集まりなどに顔を出して開拓していくことになります。

これの何が気になるって、人脈というリソースも、依頼調整のノウハウも、基本的に任命されたコーディネーターに丸投げということ。人ぞれぞれやり方があるでしょうからお任せします、とは聞こえが良いもので、結果的に人が代わると全てリセットされ、新任の方は途方に暮れるということがよく起きます。

私自身、育休をとるにあたって業務を引き継ぐ必要がありました。もともとデータベースとしては整理してあったので、ひたすら引継ぎの挨拶をして回るのみ。手間はかかりましたが、業務自体はスムーズに進行しています。そんな現状に対して、「引継ぎってできるんですね!」とびっくりされたりして、何だかなぁという感じです。育休に入るときも引継ぎの準備について何も言われることはなく、私が勝手にやったという感じで、業務によってはせっかく引継ぎ資料を作ったのに何も進んでいない、ということもありました。

そもそもデータベース化していなかったり、依頼方法がテンプレート化されていなかったり、具体的な活動がブラックボックス化していたり、ルールもなければ介入もないという感じでコーディネーターという存在は本当に宙ぶらりんです。とりあえず一度リストにしたら終わりで、引っ越し等でいなくなっていても削除されない、なんて話も。そんなリスト使い物になりません。

コーディネーターを置けばOK!みたいは風潮も見られます。もちろん、やり方は人ぞれぞれ、代わっても全く同じにとは言いませんが、もうちょっと仕組み化に興味を持ってくれ、、、と思うのでした。