居場所つくりと生産者視点と

こんばんは。
すっかり寒くなり、ついに11月になってしまいましたね。
先月は結局1回しか更新ができませんでした…(書きかけの記事は4本も…)

さて、そんなこんなで先週の土日の話なのですが、とある大学の学園祭に参加をしていました。
ある案件で担当していた初年次ゼミで、クラスで模擬店を出店したのです。

高校までに学園祭の模擬店を経験していなかったり、経験していても中心での参加ではなかったりする学生が多く、学園祭5日前になってやっと試食会をやったり、看板を作り始めたりと、本当にどうなることかと思いましたが、ふたを開けてみると2日目の14時には完売。
一定の利益も出て、学生たちもそれぞれ達成感を得てくれたように思います。

4月から関わり続け、もう一歩関係を深めたいと思って踏み切った模擬店の出店。
お約束の「みんなやってくれない!俺もう辞めます!」も発生しましたが、本当にやってよかったです。

一番良かったことは、「コミュニケーションをとる必然性」が生まれたことでしょうか。

それまでの授業でもグループワークなどはやらせていましたが、課題について話し合うだけなので、お互いの仲が一定以上深まることはありません。
しかし、学園祭ともなると、コミュニケーションをとる量も、取らなければならない相手もぐっと増えます。
いろんなことが同時多発的に発生しているので、相手の顔と名前を憶えていないと、話しかけることすらできません。
その場をなぁなぁですます、というだけでは乗り切れないのです。

前に私の上司であるNEWVERYの山本が、コミュニティには目的的なコミュニティと、非目的的なコミュニティがある、という話をしていたことを思い出しました。
家族(夫婦)は非目的的なコミュニティなので、維持するのが大変、という話だったのですが、この場合でいうとクラスに共通の目的を与えることで、目的的なコミュニティにしていった、という感じでしょうか。
(この共通の目的をどう設定し、どう落とし込むかは非常に繊細な作業ですが)
夢職人で、小中学生にグループ活動をさせるときにも、この「共通の目標」はよく出てくる話です。

そんなこんなで、クラスの一体感は驚くほど高まりました。
そして、一人ひとりがクラスに居場所ができたような、そんな印象を受けました。
もはや母親のような気分です笑

この取り組みでもう一つ達成したかったのは、少しでも「誰かの役に立つ」という経験をしてもらうことでした。

「働く」の語源は「傍を楽にすることである」という一説は有名ですが、私自身、自己肯定感を高める意味でも、キャリア意識を持つ意味でも、チームで何かしらの役割を持ち、それを果たし、誰かの役に立つ、ということはとても重要だと考えています。

特にキャリア意識の観点において、学生と話していて気になったのが、好きなことが「寝ること」や「ゲームをすること」などの消費者視点であったことです。
しかし、消費をしたことしかなければ、消費者視点しか持てないのは無理はありません。
学園祭という小さな場であっても商品を提供する「生産者」視点を持つことで、視野が広がれば、という気持ちがありました。

実際、ここまでは高望みかもしれませんが、これが少しでも彼らの蓄積になると信じて、これからも一歩ずつ頑張りたいと思います。


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