ファミレスのメニューを選ぶように、進学先を選ぶ

こんばんは。
先週は木曜が大分、金曜が福岡と九州出張だったため、金曜日の夜から昨日までは実家に帰省してきました。
それもあって土曜日は、熊本にて高校の先生方向けのアクティブラーニングの研修会に参加させていただきました。
これまでなかなか九州の高校の先生方と関われていなかったのですが、非常に温かい雰囲気で、地元なだけに共通の知っている先生などもいて、とても楽しかったです。

研修会では、福岡県立福岡魁誠高等学校の教頭先生である、宮原清先生からのお話があったのですが、その中でも共感したのが「進路選択の消費行動化」という言葉。
ファミレスでメニューを選ぶように進路を選んでいるよね、という表現をされていて、それが新鮮でした。

確かにファミレスでの食事であれば、メニューを選んだらあとは来るのを待っているだけ。
どれを選んでもある程度、美味しいと感じさせてくれますし、お腹も満たしてくれます。
しかし大学は、そうは行きません。
同じように例えるのであれば、材料と調理環境を選ぶだけで、調理するのは自分、というところでしょうか。
ただ座って待っているだけでは、いつまでも料理は食べられません。

また選び方も自分の好みだけを元にすればいい、ということはありません。
例えば料理ができる人であれば、高級食材とハイテクなキッチンが用意されていれば、美味しい料理を作れるでしょう。
しかし、あまり料理ができない人であれば、魚は切り身の方がいいでしょうし、本格的なオーブンよりも、家庭用の電子レンジの方がいいでしょう。
全く料理をしたことがなければ、包丁の持ち方から教えてくれるような先生がいたり、ゆで卵からやってみましょう、とステップがあった方がいいかもしれません。
料理であれば、自分で作ってもらいます、と言えば自分の力量にあった食材や環境を選ぶでしょうが、大学は自分で学ぶものであるにも関わらず、自分にあった選び方がされていないケースも多々あります。

その時のお話では、ここまでのことはおっしゃっていませんでしたが、個人的にはこう連想しました。

また、もう一つ興味深かったのは、アクティブラーニングを導入するなら「この先生の授業が面白かったお陰で、この科目が好きになった」と言われてはいけない、というお話です。
なぜなら、アクティブラーニングは生徒が主体的に学ぶための仕掛けなので、本人は誰の影響でもなく自分の興味関心によって面白いと思った、となっていけなければならない、と。

言われてみると、私自身も夢職人で子どもたちと活動するときには似たようなことを目指しています。
しょこ(夢職人の子どもにはこう呼ばれています)がいたから班のみんなが仲良くなれた、この班のスタッフがしょこで良かった!と言われているうちはダメで、気付いたらみんな仲良くなってた!しょこなんていなくても私たちだけで上手くやれた、と思われているのが良いのです。

もちろん前からこういったことを考えていたわけではなく、それこそ今年の夏のキャンプで実感したことでもあります。
初めてキャンプで班を持ったとき、最終日に班のお友達同士で手紙を書こう、と言ったら、みんな私には書いてくれるけど、他の班のお友達には書いてくれませんでした。
仲良くなったと思っていたのに、あれ?あの子の名前なんだったっけ?という声まであがり、すごくショックだったのを覚えています。
しかし、今年の夏のキャンプでは、むしろ班のお友達に書くことを優先し、私への手紙は後回し、私にだけ書いてくれないという子もいました。
ちょっと寂しいですが、少しは子どもを主役にできたのかな、と思いました。

WEEKDAY CAMPUS VISITも、「この企画のお陰で大学選びが上手くいった、大学生活が充実した!」と思われるのではなく、気づいたら大学選びが上手く行っていた、大学生活が充実している、となっていないといけないんだろうな、と思うのでした。


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