学ぶと働くの重なるところ

人生100年時代、学ぶと働くが重なりなって、人生は形成されていくはずなのに、何となく分断されている。かみ合わない。変化しきれない。そんな課題に取り組む毎日。

学生の起業家に思うこと

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私が少し前から気になっていたことで、最近同じような心配をしているという人を、たまたま別の2カ所から見つけたので、今日はその話題を。

その心配していることとは、「学生起業家を支援する大人」についてです。

最近、大学生どころか、高校生の起業家まで出てきて話題になっています。
むしろ大学生の起業家なんて大衆化している、と言っても良いくらいです。

そのように、若い人が「起業」という選択肢を持つことは悪いことではありません。
しかし、そういった起業を志向する学生に対し、それを支援するという名目で近づき、実は別の目的を持っている、という大人が少なくない、と心配しているのです。

例えば
・学生向けサービスを展開している企業が、プロモーション目的で近づく
・さらには、自社イベントの告知を、その学生に手伝わせる
などが分かりやすいところです。
学生向けのサービスではなかったとしても、未来の顧客として今から周知(さらには洗脳)しておく、という使い方もあります。

近付いてくるのは、企業の一員としての大人だけではありません。
・若い人にアドバイスをして、優越感に浸りたい
・若い女の子と(分かりやすく言えば、お金をかけずに)話したい
みたいな個人的な目的も、十分あると思います。

もちろん、パートナーシップというのは、Win-Winの関係で結ばれるもの、という前提で言えば、このような裏目的のある大人も、ある種の折り合いをつけながら活用していく、ということは必要です。
しかし、多くの大人は「好意で協力するよ」「見返りなんて期待しないよ」という態度で近づいていきます。
そのくせ、大人から提供されるものの品質が実は低いものであったり、求められる見返りが提供されたものの割に実は大きいものだったりもするのです。
そのバランスが見合うかどうかが、学生起業家には判断できなかったりします。

特に質の低さで言えば、起業しようとしているその事業の実現性・継続性へのアドバイスの質は低いように思います。
類似のサービスがあったり、どう見てもマネタイズできなかったりするものも、大人は平気で応援します。
なぜなら大人の裏目的を達成するために、その事業が本当に立ち上がるか、継続するかは関係ないから、と言ったら言い過ぎでしょうか。

ちなみに私もそういう学生の起業の話を聞いたとき、実現性や継続性について明確にアドバイスを求められているわけでないときは、どんなにイマイチな事業内容でも何も言いません。
求められてもいないのに意見するのは、余計なお世話だと思いますし、メリットがないからです。
優しくないだけ、とも言いますが。

さて、近付いてくる人を受け入れるのはラクなことですが、本当に外部のリソースが必要なのであれば、しっかりとその要素を検討し、アプローチすべき対象を自ら定め、学生側から働きかけて見返りも提案しなければならないと思います。
学生が起業する、ということに対して実際に必要なリソースを提供できるような組織や人は、好意で自ら学生に近づいていくほど暇ではないはず、というのが私の持論です。

念のため、本当の好意でサポートしてくれる人がいることも補足しておきますが、そういう人は
・長期的な関わりというよりは、短期的な関わり(一時の親切)で終わる
もしくは
・その起業家を支援する個人的な理由※がある
 ※起業家なら誰でも、ではなく、血縁関係にあるとか、お世話になった人の紹介とか、特定のテーマの事業を対象にしていて、何か思い入れがあるとか
みたいな人である、というのが勝手なイメージです。
少なくとも「頑張っている若者がいるなら無条件で応援すべき!」みたいなふわっとした理由ではないように思います。

ある知り合いの投資家の方は、投資してサポートするというのは、リアルな育成ゲームみたいなもので、ゲームよりもよほど楽しい、と言っていました。
そう言ってもらえる方が、むしろ健全だと思います。

また、この心配をしていた知人は、色々とよくしてもらっていると思っていたのに使われて終わってしまい、学生がそこで失望したり潰れたりしてしまわないか心配、という話をしていました。
私も本当にそう思います。

最後に、こうして大人が近づいてくるのは、「起業」だけでない、ということも一つだけ。
一番付け入られやすいのは、「就活」でしょう。
もちろん「就活」において、就業経験のある大人の意見を取り入れることも大事ですが、それもまた自分が「使う」つもりで、見極めてほしいな、と思います。


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