自立3.0時代のキャリア教育を考える

最近、キャリア教育について色々な方と話していると、キャリア教育が時代の変化についていっていないな、と感じることがあります。
その差がどこにあるのか考えたら、ふと「自立3.0」というワードが浮かびました。
※「自立3.0」は勝手に命名しただけです。もしすでに何かの定義があったら私のリサーチ不足です。すみません、、

「自立1.0」時代は、「仕事」も「選び方」もある程度決まっていました。
長男は家業を継ぐとか、女性は結婚して家庭に入るとか、そんなイメージです。

「自立2.0」時代は、「選び方」が自由になりました。
すごく遡ると、職業選択の自由が保証されたり、男女雇用機会均等法が施行されたりする中で、少しずつ選択肢が多様になっていった、という感じでしょうか。
雇用形態も多様になる中で、フリーターという言葉が生まれ、その解消のためにキャリア教育は生まれました。
(起こりとして、という意味であり、現在のキャリア教育の目的はもっと広いものになっています)

「自立2.0」時代のキャリア教育は「選び方」の指導だった、と思っています。
世の中には多様な職業があることを知らせ、時には社会人の話を聞き、時には現場で体験をします。
自分が将来何になりたいかを考えさせ、プロセスに落とし込みます。

しかし「自立3.0」時代のいま、仕事は「選ぶ」ものから「つくる」ものへと変わっています。
世の中に何千とある「職業」の名前と業務内容を知っていても、仕事を「つくる」ことができるようにはならないでしょう。
10年後、20年後の自分をイメージして、逆算して計画を立てることにも意味はないと思います。

それより、どんな仕事にも共通する仕事の成り立ち(単純に言えば、誰かの役に立つこと)を学んだり、実際に自分で仕事をつくったりした方が、ずっと必要ではないかな、と。

具体的な取り組みについては、すでに始まっているもの、調整中のもの、構想中のものと様々ありますが、この前提を共有しつつ話をしていきたいな、と思いました。